大判例

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大阪地方裁判所 昭和27年(ワ)3560号 判決

「検証の結果によると被告岩本は、本件家屋の階下店の間及び三畳の間の一部に造作改造を加えたこと、右造作改造の部分は、大部分本件家屋から取り外しの出来るもので、被告の営業の便益の為になされたものであつて、僅かに、店の間の壁の部分に張つたベニヤ板のみが本件家屋に附加されたものであることを認めることができる。そうすると、ベニヤ板を張り廻した部分のみが有益費と称すれば称し得る程度であつて他の大部分は有益費又は改良費と謂うことを得ない。しかし、右ベニヤ板を張り廻すに要した費用が幾何であるかは之を認めるに足る証拠なきのみならず、被告岩本は原告に対抗し得る権原なくして本件家屋を占有しているものであるから、たとえ本件家屋に対し修繕費その他の有益費改良費を出費しても民法第二九五条第二項の規定の趣旨により、留置権を取得するものでないから、被告岩本の留置権があることを前提とする抗弁は採用できない。」

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